加賀 博昭 ある調査(※)によるとオンラインショッピングサイトを利用した際、欲しい 商品がうまく見つからず、購入を断念した経験があるユーザーが半数を超えて いるという。このことは、商品情報の見せ方を改良することで、サイトの売上 げを伸ばすことが出来る可能性がある反面、現状のサイト構成にはかなり問題 があるということを意味している。実際、大規模なサイトになると、トップペ ージから見たい情報までたどりつくため、何度も何度もクリックしなければな らないケースが多い。 何故情報を見つけるのがこんなに面倒なのだろうか。その原因は、カテゴリ を大分類から小分類へと細分化していくピラミッド型の分類方法を採用してい ることにある。この方式ではトップページにあるのはたいていの場合、大分類 のみであるため、トップページからどのページに進めば見たい情報にたどり着 けるのかがわからないことが多い。また、この分類方法では、最下層までいっ て情報が見つからなかった場合、カテゴリの階層をさかのぼって見たい情報を 探さなければならない。これは非常に面倒である。 カテゴリをピラミッド型に分類するという方法は、紙に書かれた情報を分類 する方法としては効率的で優れた方法であったかも知れないが、Webではもっ とユーザーにわかりやすい方法で情報を見せることが可能である。 例えば、データベースを利用して、ある特定の情報を複数のカテゴリで見つ けられるようにしたり、売れ筋の商品の情報だけを表示するようにしたりする ことによって、様々な角度から商品の情報を見れるようにすることもできるの である。 Webは紙よりはるかに自由度の高い媒体であるから、過去の分類方式にとら われずに、新しい発想で商品の情報を分類していく必要がある。もし、自社の サイトで商品の情報が見つからずに、ユーザーが商品の購入を断念していると 感じられるのであれば、まず商品情報の分類方法を再検討してみてはどうだろ うか。 ※インターネットコム/Cメディアのインフォプラント調べ |