貧乏人のネットビジネス

加賀博昭
第一版 2000.2.9 作成

混沌の世界

ちまたでは、e-businessだドットコムだのとインターネットを利用し た新しいビジネスについていろいろ騒がれており、どうやらこれからの 時代、ネットビジネスをやっていかなければ食えなくなりそうな雲行き のようだ。

現在行われている代表的なネットビジネスとしては電子商取引とポー タルサイトやメールマガジンなどの情報サービスがあげられるが、利益 を上げる見通しがたたず撤退する企業もあれば、既に多額の利益を上げ ているものもある。ネットビジネスの世界は混沌とした状況にあると言 える。

このような状況で、我々のような貧乏人がどのようなネットビジネス を始めればよいのだろうか。

電子商取引

インターネットとは世界中のネットワークをTCP/IPという共通のプロ トコルを使用して接続した情報ネットワークのことである。それため、 当然のことながら、物や金を直接受け渡しすることはできない。

電子商取引のように物や金の受け渡しが発生する場合は、インターネ ットのほかに現在の通信販売で使用されていような物流システムが必要 であるが、物流システムを新たに構築するためには多額の資金が必要で あり、既に必要な物流システムを持っているか、新しく物流システムを 構築するだけの豊富な資金力がある大金持以外には難しい。

また、デジタル情報はなりすましや偽造が容易であるため、利用者が 安心して商品を買うことができるようにするためには、情報の信憑性を 保証するための電子認証や暗号化が必要になる。これらは高度な技術が 必要とされるため、必然的に初期投資が増えることになる。

このように電子商取引は資金力が豊富な企業向けのビジネスであり貧 乏人が手を出すべきではない。

情報サービス

では貧乏人がやるべきネットビジネスは何かというと、それは情報サ ービスである。

インターネットの利点はわずかな費用で、世界中の無数のユーザーが 双方向に情報の伝達ができることである。このインターネットの性質は、 情報そのものを商品とする情報サービスに最適である。

情報そのもを商品とするということはどういうことかというと。たと えば、自動車販売に関連するネットビジネスであれば、自動車の販売を 行うのではなく、自動車の価格情報や取引の場を提供するということで ある。

情報サービスではその業務のすべて又はその大部分をインターネット 上で行うことができるため、比較的少ない初期投資でサービスをはじめ ることができる。必要なハードウェアとソフトウェアは、安いPCサーバ ーとオープンソースソフトで十分である。あとはアイデアとやる気次第 だ。

既にポータルサイト、メールマガジンなどでの広告、情報の収集・提 供サービス、ネットオークションのような様々な形の情報サービスがイ ンターネット上で展開されている。遅れをとってチャンスを逃してはい けない。


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